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フリージャーナリストの安田純平さんが開放され日本に帰国されました。それ自体は非常に良いことだったと思いますが自己責任という問題が浮上しています。
目次
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安田純平さんは自己責任を唱える
戦場に勝手に行ったのだから自己責任、と言うからにはパスポート没収とか家族や職場に嫌がらせしたりとかで行かせないようにする日本政府を「自己責任なのだから口や手を出すな」と徹底批判しないといかん。
— 安田純平 (@YASUDAjumpei) 2015年4月3日
取材に行って何度も捕まっては日本政府に迷惑をかけている安田純平氏。
反省するどころか自ら自己責任だから日本政府には口や手を出すなと明言。パスポートを没収されたので外国には行けないはずなのですが、、、どうやって渡航したのでしょう?
その後、再び渡航先で拘束されてしまいました。
日本にヘルプを求める安田純平氏に自己責任論が噴出
自己責任だから政府は手も口を出すなといいつつ、ヘルプを求める安田純平さん。あすがに呆れてしまった人も多い様子。
それでも日本政府は安田純平さんを見捨てず、情報収集などにおおわらわになります。
日本政府が救出に動くのは当然のことですが、危険だから渡航するなと言われていたのに渡航していることからネットでは多くの非難が出てきました。
いわゆる自己責任論が噴出。安田純平さんが自ら「自己責任だから政府は口も手も出すな」と言っていたことからも非難が大きくなりました。
自己責任と言えば過去には辛坊治郎さんが自己責任だからと警告を無視して危険なクルージングに出て救出されました。ただし、辛坊治郎さんについては自らの行動を謝罪し、助けてくれた海上保安庁のみならず、海上自衛隊にはお礼を伝えています。同じ間違いは繰り返さないことでしょう。
人間、誰しも間違いを冒します。でも一度の失敗は許される社会です。辛坊治郎さんを攻撃する論調はほとんど見なくなりました。
一方で安田純平さんについては状況が異なります。
危険だから渡航するなと警告されていても渡航し拘束されて日本政府に助けられるまでは同じような状況ですが、全く反省もせずしかも動いてくれた政府関係には全くお礼を言わない、それどころか2004年4月に開放された際には「人質である自分たちを助けるために政府は自衛隊を撤退させるべきだった」として損害賠償請求までしています(敗訴)。
渡航を制止する政府を振り切って渡航しながら、いざ拘束されると救出を求める声明を出す安田純平氏、しかも助けてもらってもお礼を言うどころか非難するということでさすがに安田純平氏はおかしいと考える人が増えていったようです。
しかも更に同じようなことが2回目、3回目となると否定する意見が多くなっていきました。
自己責任論や安田純平さんに対する両論
次に自己責任論や安田純平さんに対する両論について見ていきます。安田純平さんを否定する人ばかりではありません。擁護する人も多いです。ただしマスコミ関係者に偏っている印象はあります。
安田純平さんを擁護する意見
安田純平さんを擁護する意見を擁護する意見やジャーナリストやマスコミ関係者から多く出ています。すなわち同業者からの意見であり自分の立場を守ろうとするものでもあるので、それは差し引いて考える必要があるでしょう。
テレビ朝日解説委員の玉川徹氏
「フリーのジャーナリストは命を懸けてやっているんです。一番危ないところに行かれているんですよ、安田さんは。そういう人を守らないでどうするんだ」「民主主義が大事だと思っている国民であれば、民主主義を守るために色んなものを暴こうとしている人たちを『英雄』として迎えないでどうするんですか」
ダルビッシュ有投手
「自己責任なんて身の回りに溢(あふ)れているわけで、あなたが文句をいう時もそれは無力さからくる自己責任でしょう。皆、無力さと常に対峙(たいじ)しながら生きるわけで。人類助け合って生きればいいと思います」
本田圭佑選手
「僕も色んな国に好きで行くので、しかも政治やビジネスに関して好きな事言うので、このまま拘束されたりしたら、ホンマにヤバいかもっていつも思ってます」
野口健さん
「邦人保護は国にとっての責務。事が起きてしまえば『自己責任だから』では片付けられない」「使命感あふれるジャーナリストや報道カメラマンの存在は社会にとって極めて重要」
村本大輔さん
「言葉にして発表してるけど『しょせんただの個人の感想』でしかないのに、言葉にして、おれが正しい、正論、わたしのほうが正しい、そっちはズレてる、とわたしのほうが教師だ、気取りで、たかが感想のマウンティングの取り合い」
東京工業大学教授の柳瀬博一氏
「こういう問題では必ず自己責任論が出てくるが、安田さんの是非を問うのはさておいて、リスクをとって取材に行く価値というのは非常に高まっている」
ネット通販ZOZOの前沢友作社長
「けれど忘れてはいけない。2015年1月の後藤さんと湯川さん、2004年10月の香田さん、三人とも助からなかった」「いずれも身代金要求に日本政府は応じなかった。人命より、テロとは交渉しないという姿勢を優先した。人命<姿勢???」
門奈直樹立教大名誉教授(メディア論)
「記者の行動を自己責任で片付けるのは、ジャーナリズムの否定につながる。政府には邦人保護の義務があり、身代金の要求にも対応する責任がある」
安田純平さん擁護派についての所感)
ざっとみた感じではなんだかんだ言っても助け合いが必要であるというものです。ジャーナリストは危険な仕事なのでそれを尊重すべき。そして危険な時にはお互い助け合うべしというもの。
若干、綺麗事のみという感じもしますが基本的にはこんな感じの論調です。安田純平さんの過去の言動や背景を考えたものではありません。
悪く言えば事実を見ずに理想論やイメージだけでものを語っているような感じですね。
安田純平さんに否定的な意見
一方で否定的な意見もあります。
タレントのJOYさん
「過去の発言や態度からすると仕方ないのかな。拘束も何度もされてますし」「結果的にそれが彼ら(武装勢力)の支援金になる」
立川志らくさん
「とにかく助かったんだからまずは良かったねと言うべき。それがあってからの議論であり非難だと思う。安田さんの自己責任論は上がってしかるべしだと思う」
橋下徹さん
「帰国時に『すみません。ご迷惑をおかけしました』という一言は絶対必要」
軍事評論家・高部正樹氏
「安田純平氏が普通なのがとても不思議。捕虜は1週間もすればボロボロにやつれて生気もなくなる。捕虜交換で帰ってきた兵士は30前だったのに髪の毛真っ白になって幽霊みたいになってた。この人は屈強の特殊部隊兵士の数倍もタフだというのかな」
松本人志
「ジャーナリズムって何なんだろうか。ジャーナリズムって結構皆さん上手いこと利用してるとこもあるなって。結構ジャーナリズムで何でもいけちゃうなみたいな」
何でも許される免罪符?
高須院長
「フィフィさんの情報では安田さんは取材対象の人たちを蔑視する言動をする方のようです。僕にはパパラッチより下劣な仕事をしているように感じられます。英雄なんかではないと思います」
漫画家の江川達也氏
「“自己責任“とまでは言わないが、なぜ行っちゃいけないと場所に行かないでいられないのかなと思う。支払いがあったとすれば組織の資金源にもなってしまう。すごい情報が取れればいいが、拘束中の状況について以外、あまり無いのではないか。軍隊がしっかりしている国ではジャーナリストではなくスパイなどが潜入する。戦前の日本もそうだった」
デーブ・スペクター氏
「人質ビジネスを熟知しているはず。あえて(シリアに)行くべきだったのか」
安藤優子
(日本政府主導の解放は「望まない」という発言の安田純平さんに)
「日本側が一連の枠組みというか、スキームを描いた見方があるわけですから『日本政府が救ったんじゃないよ』っていうその言い方はちょっと安田さんの言葉でおっしゃるべきことなのかな」
安田純平さん否定派についての所感)
安田純平さんを否定する人はある程度、それまでの背景や安田純平さんの言動を知っているという感じがします。そして事実に基づいて否定している。
海外に行って危険な目にあった人を助けるのは日本政府の責務であり助かったことは良かったが安田純平さんの行動は否定されても仕方がないという感じの意見になります。
何度も同じように拘束されていることに疑問を感じる人は否定的。しかも何度も助けられているのに政府に対してお礼もないのも気になるのでしょう。
また、一部意見では「本当に拘束されていたのか?」と疑問を感じているようです。
一般国民の安田純平さんへの反応はほぼ否定的
著名人の情報を見ると安田純平さんに対して賛否両論があるようですが(マスコミが公平に意見を集めていない可能性もありますけど)、一般の人は安田純平さんに対してかなり否定的なようです。
すなわち一般の人から見ると安田純平さんに両論あるというよりはほとんど否定というもの。その辺りもあって安田純平さんに否定的ではないマスコミの報道に違和感を持つ人が多いようです。公正な報道を求める議論も多い様子。
例えばヤフーニュースのコメント欄を見てもほとんど否定派。肯定と否定の割合は10~20:1という感じになっており擁護は10%以下。そもそも論として拘束されていたということ自体にも疑いを持っている人もいるようです(自作自演では?という論調)。
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こういった一般人の意見を見るにつけ、マスコミがなんとか火消ししようとしているようにも感じます。
自己責任とは?
自己責任について、例えばパチンコなどのギャンブルで身を滅ぼす人を考えてみましょう。
ギャンブルが好きで借金を重ねる人は自己責任だからと言って周りの制止をきかずにのめり込みます。そして破産までする。
そういった自己責任で破綻した人に対しても国は生活保護などで救済しようとします。それが国の義務だからです。そこで本人が国に対して感謝し反省しその後の行動を改めててくれたらいいのですが、反省しない人もいます。
反省しない人、感謝しない人、その後の行動を改めない人に対してはやはり周りの人は攻撃します。自己責任論が持ち上がるのは当然のことでしょう。
今回のように日本政府が助ける方向に動くのは当然であり、助かったのは本当に良かったことですが肝心な本人が更正しなければ単なる無駄遣い、労力の無駄になってしまいます。
助けても感謝しない。そして何度も同じ間違いを繰り返す安田純平さんに世間の目が厳しいのも当然のように感じます。
現状、擁護しているのはマスコミと一部の著名人という感じですね。少なくとも国民の声は正反対なのでマスコミにはそういった意見をしっかりと取り上げ、そこで擁護派、否定派の両方の意見を聞いて議論するような公正公立な報道を求めたいものです。
安田純平さんから考える自己責任論まとめ
- 自分の責任でやるから口を出すなという自己責任で動くのは別に良い
- ただし自分の責任でできなくなって助けを求めるならばその行動は破綻している
- 助けを受ける人には反省して同じ行動をしないことを求められる
- 助けてもらっても感謝もせず、反省もせずに同じ行動を繰り返す人が責められるのは当然
- マスコミは仲間である安田純平さんを擁護するように動いているが一般国民は否定的な意見がほとんど
今回は安田純平さんの行動全般から自己責任論について考えました。一般国民は一連の安田純平さんの行動に対して否定的な意見がほとんどですがマスコミはなんとかそれをなんとかくつがえそうとしているような印象を受けます。
そしてマスコミの論調はやはり無理があるように感じます。英雄論まで出てきましたがやはり呆れている人がほとんど。マスコミには公正公立な報道をしてもらいたいところです。
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こういう命をかけたジャーナリストがいるからこそ知れる情報はあると思う。でも、沢山の人に迷惑をかけていることも事実。個人的には謝罪の言葉があっても良かったかなと思う。