開城工業団地の再開に赤信号?設備のチェックもできない

韓国の国旗
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北朝鮮南部(韓国に近いところ)に開城工業団地という経済特区があります。韓国の企業が設備を持ち込んで北朝鮮の労働者に商品を作ってもらうという感じの工業団地。

金大中の太陽政策の一貫で始まりました。

北朝鮮から見たら技術、設備、資金を韓国が投入してくれてありがたい、更には余っている労働力をあてがうことで外貨を稼ぐことができるということで助かります。

一方の韓国も安い賃金で働く労働力を得られるということで助かります。

一挙両得の政策だったのですが、、、2016年から可動していません。その後も再開が困難な状況が続いています。

最近になって開城工業団地関連も慌ただしくなってきました。その辺りの情報をまとめます。


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2013年時点で86億円の外貨稼ぎ

開城工業団地は2013年時点で86億円もの外貨を稼いでいました。

北朝鮮は経済規模が小さいのでこの86億円というのは大きい。外貨収入が少ない北朝鮮にとっては大きな収入源でした。

しかしながら北朝鮮はそのお金を使ってミサイル実験をするようになります。国連はやむなく制裁を開始。

北朝鮮は国連に反抗し韓国に対しては瀬戸際外交の1つとして開城工業団地のたびたび停止させていました。

 

2016年に北朝鮮が運用停止

その後、2016年2月10日の北朝鮮による弾道ミサイル発射実験を受け、韓国政府は開城工業地区の操業停止と韓国人の引き揚げの措置を行いました。

しかしながら、2017年10月には北朝鮮が韓国との協議を経ずに秘密裏に工場を再稼働されていたことが明らかになります。韓国の設備を勝手に使っているということで大問題。

それでも文大統領は北朝鮮との融和政策を進め、2018年9月の第5回南北首脳会談では経済制裁の解除などの環境が整い次第に開城工業団地と金剛山観光を再開することに合意しています。

ただし合意はあるものの環境が整わないままの状況が続きます。

2019年の米朝会議でも進展はなく開城工業団地の再開の目処が立っていません。

 

開城団地企業関係者の訪朝申請を許可

韓国政府は2019年5月17日に開城工業団地の関係企業が資産点検のために民間が申請した訪朝を承認しました。

報道によると6回もの訪朝申請の承認を延期していたそうです。

でも何故政府は訪朝申請の承認を延期していたのでしょう?

文大統領ならば北朝鮮との道筋を付けたいということですぐにでも承認しそうなものです。

韓国政府、3年3カ月ぶりに開城工業団地企業の訪朝を電撃承認

(以下、一部引用)

政府が17日、開城(ケソン)工業団地入居企業家の資産点検のための訪朝を電撃承認した。政府が2016年2月に一方的に開城工業団地を閉鎖した後、3年3カ月ぶりに企業家が直接工業団地を訪問して、工場施設などを点検できることになった。

~途中略~

開城工団入居企業家らは2016年2月の工団の全面中断後、朴槿恵(パク・クネ)政府で3回、文在寅(ムン・ジェイン)政府で6回、資産点検のための訪朝を申請したが、政府は米国の反対などを考慮し承認を延期し続けてきた。

政府はこれまで米国との協議を通じても、開城工団の企業家らの訪朝目的が「資産点検」であり、財産権保護のためこれ以上先送りできないという点を説明してきたという。政府は企業家らの訪朝が対北朝鮮制裁に抵触しないという点、米国の“承認””が必要な事案ではないという点などを考慮すると、これ以上企業家の訪朝を許可しない名分はないと判断したものとみられる。

(一部引用ここまで)

引用元:韓国政府、3年3カ月ぶりに開城工業団地企業の訪朝を電撃承認(ハンギョレ新聞(ヤフー内)2019年5月18日)

これは推測も含みますが北朝鮮は設備をかなり勝手に使っていると思われます。一部移動して他で地区で使っている設備もあると思われます。

そのため、再開するならともかく点検ぐらいで開城工業団地に入られては困るのです。勝手に使っていたことが完全にばれますから、、、。

そこで北朝鮮側で回答を保留していたことでしょう、更には韓国政府に承認するなと伝達していた可能性も感じます。

しかしながら、韓国政府が点検での訪朝を許可したということで何らかの動きが出てきているように感じます。

 

開城団地企業関係者の訪朝は実現するのか?

何故、急に開城団地企業関係者の訪朝を許可したのか?

「開城工団地の企業家らの訪朝目的が「資産点検」であり、財産権保護のためこれ以上先送りできない」との回答だったようですが、現実にはどうなのでしょう?

北朝鮮との融和政策がうまくいっていないことで、何らかの形でなし崩し的に北朝鮮との融和を進めようとの魂胆が働いてるのではないかと推測します。

点検目的ということで設備の搬入は困難と思われますがその辺りも何とかしようと狙っているかもしれません。

しかし、その後、その許可を牽制するかのような報道も出てきました。

北朝鮮は開城工団地の設備を勝手に使ったり他に転用しているという報道です。その設備を使って商品を作り中国経由で売ることで外貨を稼いでいるということらしい。

「北、開城工業団地の設備で衣類を生産して密輸出…外貨稼ぎ」

(以下、一部引用)

北朝鮮が昨年から開城(ケソン)工業団地内の設備を無断で移転して賃加工衣類を生産しているという主張が提起された。韓国政府はこれについて正確な事実確認が難しい状況だが、国民の財産権侵害は認められないというのが方針だと明らかにした。

米国の北朝鮮専門メディア「ラジオ・フリー・アジア(RFA)」は23日、北朝鮮消息筋を引用して「開城工業団地から移ってきた設備で生産された賃加工衣類は密輸を通じて中国に渡された後、日本や欧州に輸出、外貨稼ぎをしている」と報じた。

(一部引用ここまで)

引用元:「北、開城工業団地の設備で衣類を生産して密輸出…外貨稼ぎ」(中央日報(ヤフー内)2019年5月23日)

韓国政府が点検のために動こうとした直後にそれを牽制したかのようなタイミングでの報道。

裏で何か動いているのかもしれません。

ともかく北朝鮮はこの報道もあって動きづらいことでしょう。

 

北朝鮮は動かず

文大統領がどのように北朝鮮に提案しているかははっきりしませんが、北朝鮮としても動きにくい状況のはず。そのためもあってか北朝鮮からは反応がありません。

訪朝を許可して韓国企業が入ってきたら勝手に設備を使っていたことがばれます。どの程度使っているのかは分かりませんが復旧困難な状況になっておれば韓国企業からの苦情が出ることでしょう。話はややこしくなります。

その辺りを韓国側がなんとか押さえると文大統領から提案しているかもしれませんが、当然のことながら文大統領の提案はあまり当てになりません。

もしかしたらこのまま北朝鮮から返事がないままに放置される可能性もあります。

 

韓国はいろいろと動く

一方で韓国では開城工業団地入居企業の物流基地の役割をする複合物流団地を作るべく動いています。

なし崩し的に北朝鮮との交流を進めようとする行動の一貫と言えるでしょう。企業の訪朝を安易に実現させるような方向性で考えている可能性があります(修理のためとか言ってこそっと設備を搬入させることまで考えてそう)。

この辺りのピースが組み合わさればアメリカや国際合意を無視して融和政策を進める可能性は否定できません。

今後の開城工業団地関連の動きも注目だと思われます。

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